こんな疑問に答えます。
本記事では、浄水場の運転管理6年目の私が、「運転管理とは何か?」について解説します。
運転管理について、具体的に説明しているサイトが無かったため、今回掘り下げて説明することにしました。
※運転管理について掘り下げた内容なので、ざっくりした仕事内容が知りたい方は「浄水場の仕事を解説。日本一楽な仕事がここにあった…を先にお読みください。
浄水場とは
浄水場とは、飲み水を作る施設です。
山や川から取った水に薬品を注入し菌を取り除きます。また、専用の設備で水をろ過してごみや微生物を除去します。
これらの工程を経て、水を飲める状態にしていく施設です。
浄水場の運転管理とは
運転管理とは、施設が正しく運転している状態をキープする仕事です。
公共の施設である浄水場や下水処理場の管理を、県や市から委託される形で行います。
運転管理は大きく分けて下記の3つからなります。
運転管理の仕事
- 監視
- 操作
- アラーム対応
1つずつ解説していきます。
監視
水の流れや流量、各機器の運転状況等、施設の状況を365日24時間体制で監視します。
中央監視室と呼ばれる部屋で、沢山のモニターに映し出された情報を見て、施設内の状況を把握します。
※画像はイメージです。実際は電気の点いた部屋です。
モニターに映し出される情報
- どの川から水を何トン取っているか
- 施設内の各機器に流れている水の量
- 各薬品を注入しているペース
- 各薬品の在庫量
- 水の濁りやアルカリ度などの水質
これらの状況を見て、機器の稼働状態を変更する必要がある場合は、「操作」を行います。
操作
操作とは、施設内にある機器の稼働状態を変更することです。
例えば、水の濁りが強くなってきたから、PAC(濁りをとる凝集剤)の量を増やしたり、水が多すぎる個所のポンプを停止したりします。
お客様の指示を受けて、川から取る水の量を調整することもありますね。
業務中は、いろいろな要素を考慮しながら操作を行う必要があります。
飲み水をつくる量が少なければ断水してしまいますし、多すぎると貯水用の池があふれてしまいます。
アラーム対応
施設内で異常が発生すると、中央監視室でアラームが鳴ります。
アラームは軽い故障から重大な異常まで様々です。
アラームの例
- ポンプの故障
- 水位が高く、あふれる寸前
- 水の濁りが許容量をオーバー
ほとんどのアラームは、中央監視室での操作で対応することが出来ます。
しかし内容によっては、現地にいって対応しないといけないこともあります。
ポンプの故障だと、現状を記録してお客様に報告、業者を手配してもらうといった対応を行います。
浄水場の運転管理が持つ責任
浄水場の運転管理は、社会の基盤を支える仕事です。
綺麗な水を供給できなければ、個人宅では家事が出来ず、飲食店はオープンできず、工場も動きません。
運転管理が社会で持つ責任は非常に大きいです。
浄水場の運転管理は楽か?
ここまで厳しい話をしてきましたが、浄水場の運転管理は楽です。時間やノルマに追われることがなく、業務は簡単で、マニュアルもあります。
緊急度の高いトラブルは年数回しか起きないですし、そのタイミングがちょうど休みだったことも多いです。
基本的に中央監視室の前でのんびりしている仕事です。休日出勤も殆どなく、定時で帰るのが当たり前。
隙間の時間が多いので、業務中に資格の勉強も可能です。
浄水場の運転管理は…【まとめ】
浄水場の運転管理は、社会の基盤を支える仕事です。
「綺麗な水を供給する」という責任をしっかり果たす必要があります。
仕事内容はあまり知られていませんが、実はかなり楽です。
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